ホマロケファレとは
学名(属名) | Homalocephale |
名前の意味 | 平坦な頭 homalos(平らな)[ギリシャ語]-kephale(頭)[ギリシャ語) |
分類 | 鳥盤目・周飾頭類(周飾頭亜目・堅頭竜下目) |
全長 | 約2m |
食性 | 植物食 |
生息時期 | 白亜紀後期(約8000万年前) |
下分類・種名 | Homalocephale calathocercos ※種小名calathocercosは「籠(かご)の尾」を意味し、尾を補強する骨化した腱の構造に由来。 |
論文記載年 | 1974 |
特徴

堅頭竜(石頭竜)としては珍しく、頭頂部は平らになっています
ホマロケファレは、堅頭竜(石頭竜)に分類される恐竜です。全長約2m、体重50kgと推定されています。
他の堅頭竜とは異なり、頭頂部は平たくなっていました。この特徴は属名の由来にもなっています。
ホマロケファレに関しては、かつて非常にユニークな説が提唱されたことがあります。それは、発見された標本の腰の幅が非常に広いことから、卵を産むのではなく、お腹の中で孵化させて子供を産む「卵胎生」だったのではないか、という説です。
しかし、その後の研究では、腰の幅広さは個体差や、あるいは腸が収まっていたスペースの大きさを示すものである可能性が高いと考えられており、現在この卵胎生説を支持する研究者はほとんどいません。恐竜研究の歴史における、興味深い仮説の一つとして知られています。

プレノケファレの子供時代?
ホマロケファレを語る上で最も重要な点は、現在ではこの恐竜が独立した属ではなく、プレノケファレ(Prenocephale)の幼体または亜成体(若い個体)である、という説が定説になっていることです。

かつては平たい頭のホマロケファレと、ドーム状の頭を持つプレノケファレは別の恐竜だと考えられていました。しかし、ジャック・ホーナー博士らの研究により、多くの恐竜、特にパキケファロサウルス類は、成長の過程で頭の形が劇的に変化することが分かってきました。子供の頃は平たい頭でも、大人になるにつれてアイコン的な丸いドームが盛り上がってきたのです。
この考えに基づくと、「平たい頭のホマロケファレ」は、まさにドームが発達する前の「プレノケファレの子供時代」の姿だった、ということになります。同様の例は、ドラコレックスやスティギモロクが、パキケファロサウルスの成長段階であるとする説にも見られます。
ホマロケファレの切手・化石ギャラリー

