ヤンチュアノサウルス

ヤンチュアノサウルス

Yangchuanosaurus

ヤンチュアノサウルスとは

学名(属名) Yangchuanosaurus
名前の意味 永川(中国の地名)のトカゲ
Yangchuan(永川)[地名]-saurus(トカゲ)[ギリシャ語]
分類 竜盤目・獣脚類(獣脚亜目・アロサウルス上科・メトリアカントサウルス科)
全長 約8m
食性 肉食
生息時期 ジュラ紀中期(約1億6800万年-1億6350万年前)
下分類・種名 Yangchuanosaurus shangyouensis
Yangchuanosaurus magnus
論文記載年 1978
記載論文 A new carnosaur from Yongchuan County, Sichuan Province.
Ke Xue Tong Bao. 23.
by Dong Zhiming & Zhang Yihong, Li Xuanmin, and Zhou Shiwu. 1978.

特徴:ジュラ紀中国の頂点捕食者

ヤンチュアノサウルスは、ジュラ紀中期から後期(約1億6800万年-1億6350万年前)にかけての中国・四川省に生息した、大型の肉食恐竜です。保存状態の良い全身骨格が複数見つかっており、当時のアジアの生態系の頂点に君臨していたことが分かっています。

頭の装飾

ヤンチュアノサウルスの全身骨格化石
全身骨格化石(2008年撮影)

ヤンチュアノサウルスの頭骨には、アロサウルスによく似た、鼻筋の上にあるゴツゴツとした低いトサカと、目の前にある一対の小さな角(涙骨角)がありました。これらの装飾は、仲間を見分けたり、異性にアピールしたりするためのディスプレイとして使われたと考えられています。

「恐竜の楽園」の支配者

ヤンチュアノサウルスの化石が発見された四川省の地層(大山鋪層)は、当時の「恐竜の楽園」とも言える、非常に多様な恐竜たちが生息していた場所でした。ヤンチュアノサウルスは、そこで以下のような恐竜たちを獲物としていた可能性があります。

  • 剣竜類:トゥオジャンゴサウルス、チュンキンゴサウルス
  • 竜脚類:シュノサウルス、マメンチサウルス、オメイサウルス

全長10メートルを超える巨大な種(Y. magnus)も発見されており、当時の生態系で果たした役割の大きさがうかがえます。

ヤンチュアノサウルスの切手
ヤンチュアノサウルスの切手

ヤンチュアノサウルスの切手・化石ギャラリー