ユティランヌス

Yutyrannus

ユティランヌスの化石


イントロダクション

ユティランヌスの全身骨格化石

ユティランヌスの全身骨格化石(2012年撮影)

ユティランヌスの発見は、学者のみならず恐竜・古生物ファンを驚かせました。

それまで小型恐竜に限られていた羽毛の痕跡が、大型獣脚類にも残っていたのです。

しかも、ティラノサウルス上科に属することから<ティラノサウルス・レックスにも羽毛があったのでは>議論に拍車をかけました。 実は、ユティランヌスはティラノサウルス・レックスとそれほど近縁ではありません(遠ーい親戚くらい)。 それでも議論の中心に据えられるほど、[大型獣脚類に羽毛があったこと]はインパクトのある発見だったのです。


特徴

ユティランヌスは、中国遼寧省で発見されたティラノサウルス上科に属する肉食恐竜です。 全長9m、体重1410kgと推定されています。

ユティランヌスの全身骨格化石

ユティランヌスの全身骨格化石(2017年撮影)

現在までに3体の個体が見つかっていますが、3体ともに15cmほどの羽毛の痕跡を残しています。
ユティランヌスが発見されるまで"羽毛恐竜=小型"だったために、全身に羽毛をもつ大型獣脚類として注目されました。

頭部はティラノサウルス類の特徴を備えていますが、上部にあるトサカ状の隆起がユティランヌスらしさを示しています。 前肢(腕)の指には3本の爪を備えており、ティラノサウルス上科の中では初期に近い属だと考えられています。

ユティランヌスの産状化石

ユティランヌスの産状化石(2012年撮影)


気候と羽毛

ユティランヌスの羽毛跡

ユティランヌスの羽毛跡(2012年撮影)
赤いラインの内側

ユティランヌスが生息した白亜紀前期の中国遼寧省の年平均気温は、約10℃ほどだったと推定されています。これは現在の青森県と同じほどでした。

当時の気温としてはかなり低く、気温と羽毛の関係についても研究が進められています。

ユティランヌスの全身骨格化石

ユティランヌスの全身骨格化石(2017年撮影)


ユティランヌスの基本データ

学名(属名) Yutyrannus
名前の意味 羽を持つ暴君
yŭ(羽)[中国語]-tyrannus(暴君)[ラテン語]
分類(分岐分類) 竜盤目・獣脚類(獣脚亜目・テタヌラ下目)
全長 約9m
食性 肉食
生息時期 白亜紀前期
下分類・種名 Yutyrannus huali
論文記載年 2012

 
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