ヘレラサウルス

Herrerasaurus

ヘレラサウルスの化石


イントロダクション

ヘレラサウルスの全身骨格化石

ヘレラサウルスの全身骨格(2006年撮影)

ヘレラサウルスは、三畳紀後期(2億3000万年-2億2000万年前)にアルゼンチンに出現した原始的な恐竜の一種です。 ヘルレラサウルスと呼ばれることもあります。


特徴

ヘレラサウルスの全身骨格化石

ヘレラサウルスの全身骨格化石(2017年撮影)

体長約3メートル、体重250-300kgと推定されています。前足(手)の指は5本ありました(*1)。 後ろ脚の膝から上の短さと、膝から下の長さは、ヘレラサウルスが俊敏な2足歩行動物だったことを示唆しています。

骨盤などには鳥盤目の特徴もみられるため、ヘレラサウルスを「進化系統上、竜盤目と鳥盤目が分化する前の恐竜」と考える学者もいます。 2017年、ヘレラサウルスを獣脚類のブループから外す学説が提唱されました。

(*1)獣脚類の進化と前肢指の数の関係
単純に時期と指の数の推移だけを比べると、最古に近い恐竜エオラプトルの前足指も5本ありました。
コエロフィシスは指が4本、ジュラ紀中期のケラトサウルスも4本、ジュラ紀後期のアロサウルスは3本、白亜紀後期のティラノサウルスは2本指となっていきます。
獣脚類は進化に伴って、指を退化させていったようです。


発見と分類

1959年、ヤギ飼いだったヘレラ(Victorino Herrera)が、アルゼンチン・アンデス山脈サンファン市(San Juan)近郊の露頭で化石を発見します。 Ischigualasto Formationと呼ばれるこの地層は、のちにエオラプトルを産出することでも有名です。
1963年、古生物学者レイッチ(Osvaldo Reig)は新属として、エオラプトル(Eoraptor)を記載しました。 同じ論文のなかで、同一地層から発掘されたもう1つの恐竜Ischisaurus cattoiも記載していますが、のち(1994年)にエオラプトルの子どもであったことがわかっています。

当初は断片的な骨格化石しか見つかっておらず、ヘレラサウルスの分類群についてはさまざまな意見が出されました。 記載者のレイッチは当初、アロサウルスなどが属するカルノサウルス下目にあると考えていました。
1988年、ほぼ完全な頭骨化石が発見されます。この発見によって、カルノサウルス下目よりも上位の分類群-獣脚亜目の直下に置くことになりました。 原始的な特徴が観察されたため、分化する以前の属と考えたのです。
さらに2017年には、ヘレラサウルス類として獣脚亜目から完全に独立した枝-新しい恐竜分類法が提唱されています。


ヘレラサウルスの切手・化石

ヘレラサウルスの爪

ヘレラサウルスの爪(2017年撮影)

ヘレラサウルスの全身骨格

ヘレラサウルスの全身骨格(2004年撮影)
奥は、復元模型です。

ヘレラサウルスの切手

ヘレラサウルスの切手


ヘレラサウルスの基本データ

学名(属名) Herrerasaurus
名前の意味 ヘレラ(人名)のトカゲ
Herrera(ヘレラ)[人名]-saurus(トカゲ)[ギリシャ語]
分類(分岐分類) 竜盤目・獣脚類 (獣脚亜目・ヘレラサウルス科?)
全長 約3m
食性 肉食
生息時期 三畳紀後期(約2億3000万年-2億2000万年前)
下分類・種名 Herrerasaurus ischigualastensis
論文記載年 1963
属名の記載論文 La presencia de dinosaurios saurisquios en los "Estratos de Ischigualasto" (Mesotriásico Superior) de las provincias de San Juan y La Rioja (República Argentina).
Ameghiniana. 3.
by Reig, O.A. 1963.

 
Copyright dino-tail.com & 恐竜のしっぽ.jp by S.Kanazawa, All Rights Reserved.
恐竜のしっぽサイトロゴ