ティラノサウルス(Tyrannosaurus)

基本データ

 

学名 (属名) Tyrannosaurus
名前の意味 暴君トカゲ
分類 (分岐分類) 竜盤目・獣脚類  (獣脚亜目・テタヌラ下目)
体長 約13メートル
食性 肉食
生息時期 白亜紀後期

 

特徴

 

ティラノサウルスは、最も有名な恐竜です。

強靭(きょうじん)なアゴと鋭く大きな歯を持っています。獲物となった動物は骨まで噛み砕かれたと考えられており、噛む力は数トンにもなりました。

ティラノサウルスの頭骨

ティラノサウルスの頭骨(2004年撮影)

歯は長いもので30cmになります。 歯のふちにはステーキナイフのようなギザギザが付いていて、肉を裂きやすい構造になっていました。

 

ティラノサウルスの全身骨格

ティラノサウルスの全身骨格(2009年撮影)

 

手は極端に短く、指は2本でした。
手・指の使い方はよく分かっていませんが、獲物を掴むことはできなかったと思われます。

ティラノサウルスの切手2

ティラノサウルスの切手

他の恐竜に比べて、両眼が前面を向いています。
立体的にものを見ることができる(獲物との距離と速度を正確に把握できる)ため、動く動物を捕らえるのに適していました。
嗅覚(匂いを感知する感覚)も優れていました。

ティラノサウルスの全身骨格

ティラノサウルス(スー)の全身骨格(2005年撮影)

 

ティラノサウルスの寿命と成長

 

見つかった化石の成長線を調べることで、寿命はおよそ30歳と推定されています。

ティラノサウルスの頭骨

ティラノサウルスの頭骨(2009年)

卵から孵ったときには、全長約60cm。体重2kg。ティラノサウルスが2歳になるころには、60%の個体が死亡しています。

また、2004年にはアメリカの研究チームが7体の標本を調べて、
「ティラノサウルスの成長期は14〜18歳で、この間1日2.1kg。4年で3000kgの成長をしていた」と発表しました。

 

化石に残った跡からは、「多くのティラノサウルスは30歳に近づくと、ケガをしていたり、関節の病気にかかっていたこと」が推測されています。

ティラノサウルスの切手1

ティラノサウルスの切手

 

ティラノサウルスの頭骨

ティラノサウルスの頭骨(2005年撮影)

 

ティラノサウルスの名前

 

「ティラノサウルス」は「属」の名称です。1905年、オズボーンが命名しました。

「Tyrannosaurus」は、一般には「ティラノサウルス」と読まれていますが、「チラノサウルス」や「ティランノサウルス」とされていることもあります。

ティラノサウルス属には、今のところ、「レックス」1種しか見つかっていません。
そのため、属名と種名を合わせた呼び方、「ティラノサウルス−レックス(Tyrannosaurus-rex)」、「Tレックス」、「T−Rex」が定着しています。
ただし、「モンゴルのタルボサウルスは、ティラノサウルス属に含めるべき」と考える学者もいるそうです。

ティラノサウルスの切手7

ティラノサウルスの切手

 

ティラノサウルスの切手5

ティラノサウルスの切手

ティラノサウルスの切手4

ティラノサウルスの切手

 

ティラノサウルス属を含むより大きなグループに「ティラノサウルス上科」があります。
一般に「ティラノサウルス類」と呼ばれているもので、アジアで発見されている「グアンロン」や「ディロング」、「アレクトロサウルス」、「ラプトレックス」がこのグループの中に含まれています。

ティラノサウルスの全身骨格

ティラノサウルスの全身骨格(2012年撮影)

 

羽毛についての論争

 

「ティラノサウルスに羽毛はあったのか?」

この論争に結論は出ていません。

ティラノサウルスと近縁の小型獣脚類ディロング等から羽毛の跡が見つかっていることから、 「体温調節の難しい小さな頃(幼体)には羽毛が生えていたのでは」  との説があります。

「身体が小さいときは体積に対する表面積が大きく体温を保つために羽毛に覆われているが、成長して身体が大きくなると体積に対する表面積が小さくなって熱を逃がすために羽毛はなくなった」と考えられたのです(コップのお湯は冷めやすいが、お風呂のお湯は冷めにくいのと同じ原理です)。

ティラノサウルスの切手6

ティラノサウルスの切手

 

ところが近年 近縁とされる9メートル級の大型獣脚類の化石からも、相次いで羽毛の跡が見つかりました。
そのため今では、「成長したティラノサウルスにも、羽毛が生えていた」説を唱える研究者もいます。