スキフォクリニテス(ウミユリ)
Scyphocrinites
古生物図鑑 / 恐竜のしっぽ
古生物図鑑 / 恐竜のしっぽ
特徴
ウミユリ(海百合)は名前に反して植物ではなく、ヒトデやウニの仲間 - 棘皮動物門に属する動物です。
現在では深海に棲んでいますが、古生代に最も栄え浅海にも生息していました。
ウミユリは、根や茎に見える部分・支持体と花びらのように見える腕(触手)をもち、海中のプランクトンを捕らえて食べています。
スキフォクリニテスは、シルル紀末期-デボン紀前期(約4億1600万年-4億1200万年前)に生息していました。
海面に浮きのような袋(lobolithと呼ばれる浮遊臓器)を浮かべて、茎の下に伸ばした腕(触手)を広げて生活していたようです。
化石から直感的に感じるイメージとは異なり、海面すれすれを浮遊する生物だったのです。
腕の間にはフィルターのような細かい枝が並ぶ、小さな生物を捕らえるのに適した構造でした。
北アフリカ(モロッコ)から良質な化石が産出することで有名ですが、ヨーロッパ、アジア、北アメリカなど広範囲で見つかっています。
スキフォクリニテスとは
学名(属名) | Scyphocrinites |
分類 | ウミユリ綱-モノバラス目-スキフォクリニテス科 |
生息時期 | シルル紀末期-デボン紀前期(約4億1600万年-4億1200万年前) |
下分類・種名 | Scyphocrinites elegans |
論文記載年 | 1833 |